[予告3/16~]正木美術館の名品紹介

正木美術館の名品紹介 

【会場】 パークホテル東京 25F アトリウム
【期間】 2018年3月16日(金)~6月14日(木)
【時間】 11:30~22:00
【料金】 無料
正木美術館ホームページ http://masaki-art-museum.jp

大阪の泉北郡忠岡町にある正木美術館は、中世水墨画や墨蹟を中心に茶道具、仏教美術作品、考古資料などを幅広く所蔵しています。本展は東京汐留パークホテル東京25階のアトリウムで13回目となる展覧です。今回は当館コレクションの中から、仏教美術をテーマに作品をご紹介いたします。仏教は6世頃に日本に伝わって以降、我が国の社会と文化に大きな影響を与えながら広く浸透していきました。作品に込められた長きにわたる人々の信仰のかたちを感じていただければ幸いです。


作品解説
1「誕生釈迦仏立像(たんじょうしゃかぶつりゅうぞう)」中国・宋時代
2「誕生釈迦仏立像(たんじょうしゃかぶつりゅうぞう)」日本・白鳳時代
釈迦は摩耶夫人の右脇より生まれ出た際、七歩進んだ後、右手で天を指し左手で地を指して「天上天下唯我独尊」と唱えたという。これは、自分だけが尊いという意味ではなく、生きとし生けるものがかけがいのない尊い存在であるということを表している。
作品1、2はいずれもこの逸話を基につくられた像容である。特に作品2は7~8世紀頃に日本でつくられた作品で、幼さを残す面貌表現に、痩せ形ですらりとした体躯と細い手、裳のひだと整え方、腰ひもの表現に白鳳仏の特徴が現れている。銅にほどこされた鍍金が比較的よく残り、現在もなお往時の姿を伝えている。

3「砂張鍍金蓮型彫刻香炉(さはりめっきはすがたちょうこくこうろ)」平安時代
 砂張は銅を主として錫や銀を混ぜる黄白色の合金で、叩くとよい音を出すため響銅とも表記する。
本作は砂張に鍍金を施した香炉である。現在は一部分に痕跡を残すのみであるが、制作当時は全面に鍍金がほどこされていたものと考えられる。台座に二重の蓮弁、胴と蓋にそれぞれ三重の蓮弁を表現している。蓋の上部は花弁の合間を透かし彫りにしており、中で香を焚くと香煙がここから外に立ち上るようになっている。蓋のつまみは大ぶりの蓮花の蕾の意匠で形づくる。

4「鍍金(めっき) 五鈷杵(ごこしょ)」室町時代
五鈷杵は金剛杵と呼ばれる仏教の法具の一種でインド神話の武器を基にしてつくられたものとされている。日本には奈良時代から平安時代にかけて中国から伝わり、密教や禅宗などで用いられる。鬼目(きもく)と呼ばれる中央の装飾を持つ柄(つか)とその両端に刃がつく形状で、この刃の数や形によって独鈷杵、五鈷杵、七鈷杵など名称がかわる。
本作は三つ葉状の花文を鬼目部に線刻し、左右に三線で括った二重蓮弁の意匠の柄をもつ。中央の刃の周りに四本の刃がつく五鈷杵で、刃が外側にあまり張り出しておらず全体的にほっそりとしたつくりである。

5「不動明王像(ふどうみょうおうぞう)」平安時代
不動明王は密教で信仰される尊像で、大日如来の化身ともいわれる。像容は右手に降魔の剣、左手に羂索(けんさく)(衆生救済の象徴とされている縄)を持った姿が一般的である。
本作はもとは青銅に鍍金が施された像で、現在は大部分が錆に覆われているものの、衣紋線や胸元の瓔珞(ようらく)(珠玉を連ねた装身具)は確認でき、部分的に鍍金の跡も残っている。顔貌は鼻梁の先端が欠損しているが、ぎょろりとした眼を見開き太い眉毛を備えて厳めしい顔つきであることが分かる。頭頂部と右手に穿孔が見られ、上向きの左の掌も平らに削られていることから、本来は装飾具や持物(じもつ)が付属していたものと考えられる。

前のページへ

宿泊プラン検索