この夏、パークホテル東京の30メートルの吹き抜けアトリウムが『井戸』になる!?
日本の四季をアートと共に楽しむ展示会ART coloursの第25弾として、ー井の底ー 成田朱希×内藤瑶子 展が開催されます。パークホテル東京のアーティスト・イン・ホテル プロジェクトでそれぞれ「芸者金魚」「鯉」という魚の名の客室を制作して人気を博している二人の作家によるコラボレーション展です。
恐らく世界中どこにでもある、またはあった井戸。水がなくては生きていけない人間にとって、井戸は原始的かつ根源的な神の恵みそのものでした。古代から神聖化されて黄泉に繋がる異界の入り口とされ、侵すべからざる禁忌の場所として、ここ日本でも井戸にまつわる幽霊話などをご存知の方も多いでしょう。また、実際に守り神として鯉が放たれる事もあったようです。
深く沈殿した潜在記憶の中に激しい情念が宿ったような作風の画家成田朱希、真理を求め沸き起こる内的衝動をプラグマティックに自由な技法で描く内藤瑶子、異なる二人の女性作家のアート作品よって地上25Fにあるホテルのアトリウムが天空の井戸となります。夜になると壁面いっぱいにプロジェクションマッピング映像が流れ、擬似井戸空間を二人の作家の作品が自由に泳ぎ回ります。ヒンヤリとよく冷えた水を湛えた井戸のような空間で、夏のうだるような暑さを忘れるひとときをお楽しみください。
期間: 22018年6月11日(月) ~ 9月2日(日)
時間: 11:00 a.m. ~ 8:00 p.m.
場所: 25F / 31F
料金: 無料
[協力] 不忍画廊 、羽黒洞
[映像制作] antymark annex
[総合プロデュース] creative unit moon by KON-KON
*アフタヌーンティーのデザートの一つとしてご提供
『わたしは今も燃えさかる井の底へ住んでいる、底へは消防車も来ないし出口もない、ただ底へとどまり、いつか、第七官界へ響く痺れるような僥倖を待ち焦がれ、永久に描いて行くのだ』
1966 青森生まれ。幼少時から漫画、絵本等を手本に独学で絵を描き始め、人形作家の兄の影響で文学・画集を見るようになる。二十歳頃青森から上京、美術評論家ヨシダヨシエ等と出会い「画家」として歩み始め、その後も細江英公、秋山祐徳太子、平賀敬、工藤哲巳など大御所アーティスト達と二十代から交流、芸術の質を高めている。現在、個展・企画展・挿画等で作品を発表している。
『井戸にまつわることわざは、古今東西にあるそうだ。たとえば「井の中の蛙大海を知らず」「Truth lies at the bottom of a well(真実は井の底にある)」など。 確かに目にできるものには限界があり、真実はかぎりなく遠い。でも、古くから親しまれるこれらの教訓は、あまりにも壮大で未知なもの、複雑な脈動=地下水脈に人々が意識を傾け続けてきたことも同時に伝えている。 私たちの眼差しは常に「井の底」へと向けられているのかもしれません。 』
1985年生まれ。高校を中退した後、独学で油画、日本画、ドローイング、版画などの多様な技法での絵画制作を始める。(株)羽黒洞木村東介、ギャラリーT-BOXなど、東京のギャラリーを中心に個展を開催。グループ企画、国内外のアートフェアなど多数出展。
ラウンジ&バー 料理長
1994年、芝パークホテル入社。レストラン「プリムラ」を皮切りに、フレンチレストラン「フォーシーズン」にてエスコフィエの真髄を学ぶ。2015年、パークホテル東京「アートラウンジ」及び「ザ ソサエティ」料理長に就任。パークホテル東京の世界観を創造する「発想の自由さ」を大切に、多様性のある料理を提供している。
カクテルデザイナー