30室目は「富士山」をテーマに、日本画家の平良志季さんが2017年5月19日から制作をスタート、ホテルに滞在したり通ったりしながら約2ヶ月間半制作を続け、2017年7月31日に完成いたしました。
ここ3110号室は、東京タワー側の客室の中でも特に窓の大きな部屋で、空気の澄んだ季節には富士山を遠くに望むことができます。「とにかく日本のおめでたいモチーフに囲まれる部屋を作りたかった」という平良さん。ドアを開け、鳥居をイメージした赤い入り口を抜けると、メインのヘッドボードには風神・雷神を従えた富士山が、その反対側の壁には宝船に乗った七福神が描かれています。
二つの富士山、そして部屋を飛び回る神様をご覧いただきながら、幸せな時間をお過ごしください。
スタッフからのおすすめコメント
部屋の窓から富士山を見ることが忘れられない体験だとしたら、部屋の中に富士山があるとしたらどうでしょうか。
平良志季先生の富士山はお客様を神聖なものと結びつけたいと考えているように感じます。まるで一晩だけ、お客様は神々が住む異世界に招かれたかのように。鳥居のような色に塗られた入り口の赤い壁は、この異世界へのアクセスを表しているのではないかと想像してしまいます。扉をくぐると、山よりも高く、雲に囲まれた大空に浮かんでいるように感じます。部屋の中心は、古代から神聖な山であり、多くの神々が住んでいると考えられている富士山です。 部屋の中央には、雷神、風神、七福神などの神々が目立ちますが、他にも小さな神々が部屋のあちこちに散りばめられ、隠れていたりするように描かれています。ぜひ探索してみてください。
そして日没後には、カーテンを開けてみてください。壁に描かれた絵が窓に映り込み、富士山や他の神々が夜景の上に浮かんでいるような錯覚を、ぜひ体験してください。
Room #3110 | 完成:2017.07
富士山がとても綺麗に見える部屋ですのでメインを富士山とし、その周りに日本の縁起の良いモチーフを詰め込みました。
ドアを開き鳥居をイメージした真っ赤な入り口をくぐるよう進むと様々な神々が空を飛び回っています。夜になり、窓に映った神々はまるで本当に空を飛んでいるように見えます。
風神雷神に七福神、壱目様など部屋中とにかく日本のおめでたいモチーフに囲まれ、強さがありながらも心穏やかに過ごしていただけるよう制作いたしました。
お泊まりいただいた方々にたくさんの素敵な幸せが訪れますようお祈りしております。
平良志季