「十二支」をテーマに画家の安元亮祐さんが、3月24日から4月3日まで当ホテルに11日間滞在し制作いたしました。
部屋全体を埋め尽くす、今にも動き出しそうな動物たち。「昔々の面白い 干支ものがたりを感じてもらえたら嬉しい」という安元さん。ネズミに騙され干支から外された猫と、神様のお情けで12ヶ月の最初の日をつ・いたち(一日)にしていただいたイタチも特別出演しています。また、滞在するお客様に楽しんでいただけるよう、部屋にはちょっとした仕掛けが。ベッドに横たわると向かいにある鏡に映った虎と目があったり、カーテンをめくってみると、お猿さんが隠れていたり…平面ではなく、部屋の壁(と天井)というキャンバスだからこそできた、これぞ滞在型アートです。
スタッフからのおすすめコメント
皆様は干支にまつわる動物のお話はご存じでしょうか。
神様へ新年のあいさつをするレースで、早かった12匹が動物王になれると言われ、動物たちが競い合ったお話です。残念ながら、十二支に入れなかった動物として最も有名なのは猫ですね。ネズミからレースの誤った日付を教えられ、猫はレースに参加できず、十二支入りを果たせませんでした。そのため猫はいつも、ネズミを追いかけ回すようになったと言われています。
そして、イタチも十二支入りを果たせませんでした。イタチは13番目の到着だった為です。神様は特別に「猪の次はイタチ」としました。しかし、猪年の次に来るのは新年の元日。そう、ついたちですね。ついたち は「次はイタチ」の略なのだそうです。アーティストルーム十二支にはそんな猫とイタチも特別出演として描かれています。
このお部屋には、アートを感じさせる面白い仕掛けが施されており、鏡に映った虎と目が合ったり、カーテンの後ろに猿が隠れていたり、他にも遊び心ある仕掛けがされています。お泊りの際には、神様になった気分で部屋でレースする動物たちを見守りながら、猫とイタチも見つけてみてください。そして最後には、十二支を順番に数えながら過ごしてみるのはいかがでしょうか。帰る頃にはきっと、十二支が言えるようになっているかもしれませんよ!
計14の動物たちと共にパークホテル東京スタッフ一同、ご来館お待ちしております。
Room #3108 | 完成:2014.04
ようこそ干支の部屋へ
このアーティストルームを制作した2014年の干支は馬(午年)、そして自分も午年生まれ。
たまたまこの部屋を干支でうめる事になりました。
うまく描けるか…?はわかりませんが、ひとっ走り絵筆を走らせてみました。
ネズミに騙され干支から外された猫と神様のお情けで12ヶ月の最初の日を
つ・いたち(一日)にしていただいたイタチも特別出演となります。
昔々の面白い 干支ものがたりを感じてもらえたら嬉しいです。
安元亮祐
1954 兵庫県姫路市生まれ 筑波大学付属聾学校美術専攻科中退
安元の描く世界には擬人化された動物・男・女・道化師たちが見知らぬ街に登場、何故か懐かしさや郷愁を感じさせてくれます。アクリル絵具の他、身近な素材(雑誌の切抜き、植物の蔓や根、ダンボール)などを絵具と同じような感覚でコラージュした作品を主に制作していますが、この壁画(Artist in Hotel プロジェクト)のように墨一色で描く自由なドローイング作品のように、度々行う舞台美術での即興性のある仕事も得意としています。