冬の途中で 展 アーティストインタビュー

2026年2月23日(月)までの期間限定で、25F アトリウムにて無料で「冬の途中で 展」を開催中です。
今回は、5人の参加作家の中からNEUNOAさんのインタビューをお届けします。

Q.海外からの宿泊客が多いパークホテル東京での展示ですが、作品を通じてどんなメッセージを届けたいですか?

A.作品を通じて届けたい一番のメッセージは「外見やラベルに先回りされずに、人や物事の本質を見つめ直す視点」です。
年齢、性別、国籍、人種といった属性は本来尊重されるべき多様性である一方、現実には偏見や先入観の起点にもなり得ます。
さらに情報過多の現代において、私たちは「理解したつもり」の速度だけが上がり、相手の内面に触れる前に判断してしまう場面が増えています。
作品では、俳優や歌手などの著名人の視覚的特徴を絵具の塊で大胆に覆い、「像が見える・消える」の揺らぎを作ることで、鑑賞者の視線をいったん停止させます。
そして、その時間こそが人々の属性や表層を越えて「内面に存在する本質的な価値と向き合う」機会になることを願っています。
国や文化が異なる方々が行き交うパークホテル東京だからこそ、共通言語としての視覚体験を通じて、この視点を少しでもお届けできれば幸いに思っております。

Q.ホテルという日常と非日常が交差する空間で、作品がどんな存在になってほしいと思いますか?

A.ホテルは、移動と滞在のあいだに生まれる「間」の時間が流れる場所だと捉えています。日常の延長でありながら、心がほどけ、ふと何かに思いを馳せやすい非日常でもあります。その交差点において作品は、単なる装飾ではなく、鑑賞者それぞれの思い出や記憶と静かに接続し、内省や思考が立ち上がるきっかけになってほしいと考えています。
旅の途中でふとNEUNOAの作品に目が留まるとき、その抽象性が想像力を促し、思考が開かれていく。そこから、過去の記憶や大切にしてきた価値観へ自然につながり、心の中に余白が生まれる。
作品が、そうした余白を滞在の記憶としてそっと残し、旅の時間を少しだけ豊かにする存在になれれば嬉しく思っております。

Q.すべての作品に思い入れがあるかと思いますが、その中でも特に注目してほしい作品があれば教えてください。その理由もぜひ。

A.本展示で特に注目していただきたいのは、アトリウムの大きな壁面で展示させて頂いている横幅約7mの作品「Seven Goddesses」です。ギリシャ神話の七人の女神像を「現代の神話」として再構築した作品です。左からジャンヌ・モロー、ブリジット・バルドー、グレース・ケリー、マリリン・モンロー、オードリー・ヘプバーン、ジェーン・バーキン、エリザベス・テイラーの7名を、現代の「女神」として配置しています。
配色はモノトーンとゴールドを基調としています。モノトーンの無数の階調は、社会に溢れる膨大な情報のメタファーであり、彼女たち自身も情報社会の象徴的存在です。その容姿をあえて消す行為は、外見ではなく内側に宿る精神性こそが時代を動かしてきたという視点を促すためのものです。
ゴールドは、彼女たちが神話化され、メディアの中で光を帯び続ける存在であることを示しています。変形キャンバスからはみ出す形状は、影響力が社会的境界を越えて広がってきたことの象徴です。パークホテル東京のアトリウムというスケールの大きな空間ならではの鑑賞として、遠目での全体像と近距離での質量感の双方を行き来しながら体験していただければ幸いです。

季節展示(アートカラーズ)について

ーアーティスト NEUNOA
※アーティストのInstagramアカウントへ移動します。

“日本の美意識が体感できる時空間”

アクセス予約確認 宿泊予約