パークホテル東京では、アートを媒介に日本の美意識のひとつでもある「室礼(しつらい)」によるおもてなしでゲストをお出迎えしております。その取り組みのひとつとして、日本の四季を表現する展示・販売会ART coloursを開催しています。
2023年夏から秋の展示は、アートフロントギャラリーがキュレーションを行います。日本の美意識とは古来日本の風土とともに生きてきた人々の生活の中から生じた感覚によるところが多く、人や文化、物の流入も伴い歴史と共に変化してきました。その中心にある考えは、やはり移ろい変化していくということであり、人の一生、生死観と季節の変化を結び付けた機微を感じるこころであると考えます。
タイトルとなったあめつちのうたは源順によって春、夏、秋、冬、思、恋の六つに分け各々8首、合わせて48首とし、歌の最初と最後の文字にあめつちの詞を詠み込んだものです。四季、思(考)、恋(想い)という題材を通して、決して止まることのない時間と人の生活の有様を伝えるような作品群を日本の美意識を示すアートとして一堂に集めました。会場をおおきく4つのエリアととらえ、それぞれの場所で下記のテーマごとに作品を展示します。
<四季>、 <思>、 <恋>、 <遊び>
祝祭、季節の変化
▼四季においては開催時期である5月後半から11月中旬を軸に夏から秋への変化や行事である祭りを主な主題として持ち上げます。
工芸×アート
▼思(考)は、深淵なる深い考えに基づき素材と向き合い洗練された表現を持つ作品を紹介します。
色彩と感情
▼恋(想い)は、人が持つ想いをテーマに色彩豊かな抽象的な作品を紹介します。
現代美術×遊び
▼(言葉)遊び:平安時代の歌人であり、三十六歌仙のひとりにも数えられる源順(みなもとのしたごう)は大変な才人として知られており数々の言葉遊びの技巧を凝らした和歌を詠みました。この歌人による遊びに倣い、現代美術の持つ自由さ奔放さを楽しんでもらえればと思います。
期間: 2023年5月22日(月)~2023年11月19日(日)
時間: 11:00 a.m. ~ 8:00 p.m.
場所: アトリウム (25F)
料金: 無料
ご宿泊に関わらず、どなたでもご覧いただけます。
[キュレーション] アートフロントギャラリー ART FRONT GALLERY
[デザイン制作]Design Studio PHT
[映像制作] antymark annex
[主催]パークホテル東京
※夏期と秋期で展示替え(一部)を行います。
※販売済みや、展示替えにより展示していない作品もあります。
※客室が丸ごとアート作品になっている「アーティストルーム」を、本展示開催中に出展アーティスト・田中望、青山夢が制作いたします。
※プロジェクションマッピング投影は、機材等のトラブルにより投影できない場合がございます。予めご了承ください。
おすすめ新メニューをホテルのアーティスト シェフたちと共にご紹介いたします。
青山夢(あおやまゆめ)/Yume Aoyama
1997年、茨城県生まれ。2020年、東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コース 卒業。2022年、東北芸術工科大学大学院修士課程芸術文専攻絵画領域 修了。現代生活を神話学的思考で捉え、治癒と破壊を繰り返す人間と自然の共生について研究中。災いが起きても、境界なく入り混じる獣に興味を持ち、廃棄手前のさまざまな獣の皮膚や毛を素材に作品を制作している。
略歴
-2020 東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コース 卒業
-2022 東北芸術工科大学大学院修士課程芸術文専攻絵画領域 修了
-2022 第25回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)
-2021 クマ財団クリエイター奨学生第5期生
-2021 第34回ホルベイン・スカラシップ
-2020 アートアワードトーキョー丸の内2020 丸の内賞/行幸地下ギャラリー(東京)
-2020 みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2022「現代山形考-藻が湖伝説」/オンライン配信
-2020 公益財団法人日本文化藝術財団第2020年度奨学生
-2020 神山財団芸術支援プログラム第7期生 –
ミゲル・アキリザン/Miguel Aquilizan
1986 フィリピン、マニラ生まれ。2007 グリフィス大学、クイーンズランド美術大学卒業。現在、フィリピン北部のラグーナにあるロス・バニョスで活動。「フルーツジュースファクトリー」を拠点に、先祖伝来のお宝や、自ら漁ったり発見したりしたモノを組み合わせて作品を制作。作品を通して問いかける社会問題は、移動や移住、文化的アイデンティティなど。一見ユーモラスな作品の様相が、実は見えない国境を越えた問題と密接に結びついている。両親がフィリピンからオーストラリアに移住した理由の一つに子供達の教育問題があったが、彼はグリフィス大学とクイーンズランド美術大学(ブリスベーン)を卒業し、ジュエリー制作の資格も持つ。多彩なバックグラウンドを活かして複数のルーツを示唆す るような制作活動を展開。
主な個展
-2019 Lost and Found アートフロントギャラリー / 東京
-2018 ある巡礼ー魂の帰還、構築されたセレモニー ドローイングルーム、フィリピン
-2014 不協和音 ギルマンバラックのドローイングルーム、シンガポール
主なグループ展
-2018 空席はない ドローイングルーム / マニラ、フィリピン
-アートフェアフィリピン / マカティシティ、フィリピン
-マニラビエンナーレ / イントラミュロス、フィリピン
石田恵嗣(いしだけいじ)/Keiji Ishida
1975年 千葉県生まれ。2006-2009 チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(ロンドン)卒業 。2011-2013 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(ロンドン)修了。石田の絵画は世界中の童話や絵本に着想を得た奇妙な物語性を秘めている。綿密なリサーチと形の追及の上に成り立つその絵は、未だ語られぬ物語を一瞬のうちに見るものに伝え、その中へと引き込む力がある。
主な個展
-2015 “Wings, Paws and Claws”, Daiwa Foundation / ロンドン –
主なグループ展
-2015 “Plus Ultra 2015”, スパイラル / 東京
-“RCA Secret 2015”, Dyson Gallery / ロンドン
-Art Dubai, Madinat Jumeirah / マディナ・ジュメイラ、ドバイ
略歴
-1978 京都市生まれ
-2001 京都市立芸術大学美術学部陶芸科卒業
-2002 京都市産業技術研究所陶磁器コース修了
-2011 京都府文化賞 奨励賞受賞
-2012 京都市芸術新人賞受賞
主な個展
-2020 「植葉香澄」 館・游彩 / 東京
-2018 「植葉香澄 キメラエボリューション」 髙島屋美術画廊 / 東京・大阪・京都他
-2006- ギャラリー savoir vivre / 東京
-2006- ギャラリー 器館 / 京都
主なグループ展
-2018 「春爛漫―ポップ&モダン」 アートフロントギャラリー / 東京
-2017 「進行形女子陶芸II」 茨城県陶芸美術館 / 茨城
-2017 「かわいいやきものわきあいあい」 兵庫陶芸美術館 / 兵庫
-2016 「Revalue Nippon Project 展」 パナソニック汐留ミュージアム / 東京
-2015 「琳派400年記念 新鋭選抜展」 京都文化博物館 / 京都 (毎日新聞社賞受賞)
1978年京都生れ。キメラと呼ばれる動物の合体のような形に亀甲・七宝繋ぎ等日本古来の伝統文様が上絵で施され、器形や色が融合する独得の物語性を生み出す。友禅や兜などから着想しつつポップで現代的な作風で知られる。
(引用元:https://www.artfrontgallery.com/)
– 略歴 –
1990
北海道札幌市生まれ
2010
秋田公立美術工芸短期大学 工芸美術学科 ガラスコース 卒業
2014
瀬戸市新世紀工芸館 修了
2016
名古屋芸術大学 美術学科 卒業
2019
名古屋芸術大学 大学院 美術研究科 修了
– 展示・受賞歴 –
2019
名古屋芸術大学学生表彰 学長賞 授賞
「春爛漫 ポップ&モダン」 | アートフロントギャラリー(東京)
「collection/selection:10」| GALLERY CAPTION(岐阜)
個展「漂石と索条」|蒲郡市博物館(愛知)
「SPACE LABO」 | 秋田オーパ(秋田)ー 審査員特別賞
2020
「大西 佑一・植村 宏木 – 線に立つ|Standing on the Border -」| Lights Gallery(名古屋)
「envelope as a door」| GALLERY CAPTION(岐阜)
2021
「倉知 比沙支・植村 宏木 – 知覚の深度|Perceiving in Depth -」| Lights Gallery(名古屋)
「Ceramic & Glass Artist Exhibition -Base in SETO,TAJIMI,TOKONAME after graduate at NUA-」|瀬戸市新世紀工芸館(愛知)
「松島 康貴・植村 宏木 - 光明を綴る|In Between Light and Shadow -」|Lights Gallery(名古屋)
私たちの身の周りに在る、目には見えないが意識することができる“もの”を捉えようと試みている。
“もの”とは時間や記憶の積み重なりなどから生まれる、場所や物がもつ気配のことであり、
空間のなかに満ちている空気や光がもたらす空気感といった〈 形容しがたいものだが認識されることがら 〉だ。
確かさと不確かさが共存する物質を用いて、“もの“を可視化、
あるいはより感覚と共振させる場を生み出す表現を主に行う。
人が無意識に抱えもった、原体験と重なり合う〈 いつかどこかの、かつての感覚 〉を探っている。
(引用元:https://www.artfrontgallery.com/)
内海聖史(うちうみさとし)/ Satoshi Uchiumi
1977年 茨城県生まれ。2002年、多摩美術大学大学院美術科研究修了。内海の絵画作品は、筆や綿棒を用いて点描のように精緻に描かれる。その色彩のハーモニーの美しさ、平面作品の枠組みを超えた深さと広がりが特徴的な作家である。内海は、四角い画面の中の絵画というより、空間の中にどのようにどのような作品を配置するかという点に強い関心を持ち、平面の作家の中ではある意味特異な姿勢を持って製作を続けている。見る側の動きや身体性との関係性から絵画を捉え、制作された作品群は、目の当たりにするとその色彩の世界へ引き込まれる様だ。
主な個展
-2019 「やわらかな絵画」上野の森美術館/東京
-2017 「遠くの絵画」YCC ヨコハマ創造都市センター/神奈川
-2016 「室内の木星」ギャラリエANDO/東京
主なグループ展
-2017 「三越美術110周年 HOPES 次世代百選展」日本橋三越本店 本館6階 美術フロア/東京
「ギャラリエ アンドウ 創立30周年記念展」ギャラリエANDO/東京
-2016 「茨城県北芸術祭」/茨城県常陸大宮市、常陸太田市
「どうしてみんな、花が好き?」まつだい「農舞台」ギャラリー/新潟県
「パースペクティブ『色』」ギャラリエANDO/東京
大巻伸嗣(おおまきしんじ)/Shinji Ohmaki
1971年 岐阜県生まれ。1995年、東京芸術大学美術学部彫刻科卒業。1997年、東京芸術大学大学院美術研究家彫刻専攻修了。「トーキョーワンダーウォール2000」に『Opened Eyes Closed Eyes』で入選以来、『Echoes』シリーズ(資生堂ギャラリー、水戸芸術館、熊本現代美術館、東京都現代美術館等)、『Liminal Air』(東京ワンダーサイト、ギャラリーA4、金沢21世紀美術館 、アジアパシフィック・トリエンナーレ2009、箱根彫刻の森美術館等)、『Memorial Rebirth』(横浜トリエンナーレ 2008)など、展示空間を非日常的な世界に生まれ変わらせ、鑑賞者の身体的な感覚を呼び覚ますダイナミックなインスタレーション作品やパブリックアートを発表。またフランスのエルメス(セーヴル店)やルイ・ヴィトンのファッションショー(パリ)でのインスタレーション発表など世界から注目される。-
主な個展
-2018 水郷ひた芸術文化祭2018 大巻伸嗣個展「SUIKYO」日田市複合文化施設 AOSE,旧料理屋「盆地」/大分
いわさきちひろ生誕100周年Life展 個展「まなざしのゆくえ」ちひろ美術館 / 東京
-2017 「Echoes Infinity」Gallery by the Harbour / 香港
「Gravity and Grace」Mind Set Art Center / 台北,台湾
-2016 「-Liminal-」アートフロントギャラリー / 東京-
主なグループ展
-2018 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018」越後妻有地域/新潟
-「深みへ‐日本の美意識を求めて‐」ロスチャイルド館 / パリ
-2017 TOKYO数寄フェス2017 上野恩賜公園 / 東京
-2015 「越後妻有 大地の芸術祭2015」越後妻有地域 松代エリア / 新潟県
略歴
-1979 東京都生まれ
-2005 東京藝術大学美術学部工芸科鍛金専攻卒業
-2007 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻鍛金修了
-2011 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻工芸(鍛金)研究領域修了 博士号取得
主な個展
-2015 「小田薫-対峙」アートフロントギャラリー / 東京
-2014 「小田薫の彫刻 ―記憶の住処―」 平塚市美術館 / 神奈川
-「小田薫展 ―ツナガル キオク―」 galerieH / 東京
-2013 「小田薫展 ―Drawing―」 SAN-AI GALLERY+contemporary art / 東京
鉄や真鍮をたたいて制作する作家。モチーフの多くは家や蔵、社など古来からあるかたちの面白い建物で、作家が日々の生活の中で出会ったものである。引越しや亡くなった祖母の家で感じた虚無感から出発しているという家の作品は、そこにかつて人の気配があったという記憶をとどめており、記憶の拠りどころ、在りどころとして生と死をみつめる普遍的な問いへとつながっていく。2014年の平塚美術館、翌年のギャラリーでの展示において、金工の確かな手わざに支えられた作品たちがお互いに寄り添うように展示され、壁に映された影を含めてより大胆な空間表現に向かう様が人気を博した。
(引用元:https://www.artfrontgallery.com/)
角文平(かどぶんぺい)/Bunpei Kado
1978年福井生まれ。2002 武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科金工専攻卒業 。角の特徴は、製作においてまず、手元にある材料からステレオタイプな「物」を作ることにある。それは誰が見てもどこにでもありふれたナイフや椅子や引き出しでなければならない。ステレオタイプな「物」でなければ日常品そのものが持つ「記号」としての意味が発揮されないかもしくは必要以上の意味が付随してしまうのだ。彼の作品が次に特殊なのは物と物をパズルのように組み合わせることで本来の物が持つ機能や意味をずらし、新たな意味を生じさせることにある。「人間の巣」シリーズでは家とクレーンとが組み合わされていることで現代の都市の住環境の不安感をうまく表現している。見慣れた物と物の組み合わせで実際にはあり得ないことを見せることが角文平の作品の明快な面白さであり、そこから生じる意味の振幅もこの数年で非常に広がりを持ってきている。
これまでモノとして面白い作品を作ってきた角は、2013年春に瀬戸内国際芸術祭に参加し、空間に個別の意味を持たない美術館やギャラリー以外の場所において、その空間や地域のもつ意味を作品の中に取り込むことで新たな作風の展開を見せてくれた。物と物を組み合わせることだけではなく、今後はますます物と空間を組み合わせる展開も見せてくれるものと期待される
主な個展
-2022 「宇宙の箱舟」渋谷ヒカリエ / 東京
-2021「The garden / Secret room」アートフロントギャラリー / 東京
主なグループ展
-2022 Dream/Lands :神奈川県民ホールギャラリー /神奈川
-2022 SPACE SYMPHONY@PARADISE ART SPACE /ソウル
-2022 Kiaf SEOUL /ソウル
-2022 第25回岡本太郎現代芸術賞展
金氏徹平(かねうじてっぺい)/Teppei Kaneuji
1978年京都府生まれ。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。モチーフは主に日常的なイメージをはらむフィギュアや雑貨。現代社会で再生産され続ける情報のイメージを、リズミカルに反復と増幅を繰り返し展開させることで注目を集める。個々の物体が持つ本来の意味が無視されて繋げられることで、思いもしなかったダイナミックな表現がもたらされている。
主な個展
-2022 「金氏徹平 S.F.(Something Falling/Floating)」市原湖畔美術館 / 千葉
-2021 「物!物!物!」Click Ten Art Space / 北京、中国
-2020-21 「En/trance」ジャパン・ソサエティー / ニューヨーク、アメリカ
主なグループ展
-2022 「大地のコレクション2022」清津倉庫美術館 / 新潟
-2021 「オムニスカルプチャーズ-彫刻となる場所-」武蔵野美術大学美術館 / 東京
-2020 ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOW―光の破片をつかまえる」横浜美術館 / 神奈川
略歴
2020年 金沢美術工芸大学大学院 美術工芸研究科工芸領域漆芸分野博士後期課程 修了
2017年 金沢美術工芸大学大学院 美術工芸研究科工芸専攻修士課程 修了
2015年 金沢美術工芸大学 工芸科漆木工コース 卒業
個展歴
2021年 工芸論の動態 – Second Nature (Gallery02/金沢)
2020 年 作家特集-金保洋展 (Artshop月映 / 金沢)
2018年 積彩の生成(Gallery Art Point / 東京)
漆の木から採取される樹液が人の手を介して再び木に戻っていく。循環的とも取れる行為から美しさが生まれる。第二の美への憧れの熱は色彩を帯び天井に伸びゆく溶岩のようだ。漆芸の先入観や固定観念から開放された生き生きとした姿の作品化を試みる。漆造形作家。
(引用元:https://www.artfrontgallery.com/)
鴻崎正武(こうざきまさたけ)/Masatake Kozaki
1972 福島県生まれ。2005 東京藝術大学大学院絵画科後期博士課程修了 。鴻崎の描くTOUGEN は古代中国の理想郷桃源に端を発し、ヒエロニムス・ボッシュや南蛮屏風、洛中洛外図を思わせる構図や金箔の使用が認められる。しかし近寄って細部を見ると、描かれているものは中世の異形や奇怪な動物、あるいは未来の乗り物や遺伝子の掛け合わせでできたような動植物であり、その有様は科学技術の行き過ぎた結果としての文明に警鐘をならしているようにも見える。また東北大震災によって郷里の福島県が被災した経験を受けて、東北芸工大の学生たちも交えて「東北画」は成立し得るのかという問にも真摯に向き合っているようだ。赤べこやこけしが近作の画面に散見されるのはその表れかもしれない。
主な個展
-2016 “鴻崎正武 – 未来の郷” アートフロントギャラリー / 東京
-2014 VOLTA NY Exhibitors Dillion Gallery / ニューヨーク
-2012 “TOUGEN” アートフロントギャラリー / 東京
春原直人(すのはらなおと)/Naoto Sunohara
1996年長野生まれ。2018年東北芸術工科大学美術科日本画コース卒業。2020年東北芸術工科大学大学院修士課程芸術文化専攻日本画領域修了。公益財団法人クマ財団奨学生。山を主題に、登山(フィールドワーク)により蓄積された体感(リズム)を共鳴(リミックス)させ、新たな絵画のあり方、存在の可能性を模索する。写生を基に山、岩を墨・青墨・岩絵具でそのテクスチュアを描くと同時に、実際の現場と自身の思考の場が重なるような内面的な世界を描いている。
主な個展
-2021 Fragments from Scaling Mountain アートフロントギャラリー/ 東京
-2019 「春原直人 巌-同時に生きる」アートフロントギャラリー / 東京
-2017 若手作家公募個展「トライアル・ギャラリー2017」伊那文化会館 / 長野
主なグループ展
-2021 「第8回 東山魁夷記念 日経日本画大賞」上野の森美術館/ 東京
「第4回メタモルフォーシス展」ギャラリー82 / 長野
「VOCA展2021現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」上野の森美術館/ 東京
「アートフェア東京2021」東京国際フォーラム/東京
-2020 「鹿逐う者は山を見ず」東北芸術工科大学卒業・修了展 東京都美術館 / 東京
田中望(たなかのぞみ)/Nozomi Tanaka
1989 宮城県仙台市 うまれ。2017 東北芸術工科大学芸術工学研究科 芸術工学専攻 博士後期課程 修了。東北の風土や民俗学の研究、フィールドワークなどを数多く行いその成果をもとに絵画的に表現する作家。田中の絵画は洛中洛外図屏風と同様、細部をみることから出発し、より大きな全体の意味を読み解くべく作品が多い。インターネットを中心とした瞬間的なイメージの印象が作品の印象の成否を決める現代において田中の作品は非常に時代に逆行しているかもしれない。しかしいったん細部に目を転じれば、描かれた表象、それぞれの意味を理解し得なくとも、田中の絵画には絵巻物を少しずつ紐解くようにして、細部から全体へ、驚きと発見を繰り返しながら見る楽しさがある。古典から現代へ、ローカルから世界へ、目の前にある絵画の背後にある、私たちが現代の視点のなかから読み解くべき寓話としての意味の集積がそこにあり、今始まったばかりの田中の絵画における冒険からは計り知れない期待を感じさせる。
主な個展
-2022 田中望 -山づと- (アートフロントギャラリー / 東京)
-2017 田中望 -場所と徴候- (アートフロントギャラリー / 東京)
-2016 東北芸術工科大学大学院博士審査展(悠創館ギャラリー/山形)
-2015 田中望展 「潮つ路」(横浜美術館アートギャラリー1・Cafe 小倉山 / 神奈川)
主なグループ展
-2019 アートみやぎ2019(宮城県美術館/宮城)
-「つながる湾プロジェクト 〜文化交流市〜」(塩竈市杉村惇美術館/宮城)
-2018 若手アーティスト支援プログラムVoyage「氏家昂大・田中望展 土のみち 土のさち」
杉村惇美術館/宮城)
-越後妻有 冬「SNOWART」(松代・農舞台/新潟)
藤堂(とうどう)/TODO
原田郁(はらだいく)/ Iku Harada
1982年 山形県生まれ。2007年、東京造形大学大学院美術専攻領域絵画科修了。2007-2010年、東京造形大学絵画専攻領域助手。原田はコンピューターの中に家や公園のある架空の世界を作り、その架空の空間の中に立って見える風景を描き続けている。そこには木が生え、絵を飾るギャラリーさえ存在している。コンピューター画面の中に作られた景観は「リアル」なものではなく、大気の厚みがないため、色彩も現実世界にあるような光のあたり方によって生じる曖昧なグラデーションはない。ひと昔前のコンピューターの中の世界の絵に描かれた架空の世界である。それでもそこに陽は昇り、時間によって影が移動する。原田はこうしてシミュレーションで作りあげた自分の空間の中の世界を現実のキャンバスの風景画に置き換え、現実世界で絵を描いている。最近では、立体も制作しており、仮想空間に描かかれたモノが現実に現れ、かつそれが再び描かれるという入れ子の関係性に発展している。
主な個展
-2022 ”WHITE CUBE- WHITE CUBE- ROPPONGI 2022” Roppongi Art Night 2022 / Tokyo
-2021「Within Without」Galerie Bhak / ソウル
-2020「Taipei Innerspace」台北Dangdaiアートフェア2020 / 台北
主なグループ展
-2022「A Perfect Getaway」BHAK/ソウル
-2021「Survival Nature」銀座蔦屋書店/東京
-2021「’80s→NOW ART FAIR 80年代から現在までのコレクションより」アートフロントギャラリー /東京
阿部岳史(あべたけし)/Takeshi Abe
久野彩子(くのあやこ)/Ayako Kuno
ミタマメシ5
田中望
日本人の生活に根差し、欠かせない存在と言える「お米」。いまだ日本には、ご先祖様へお米などの食料をお供えする風習が残っており、山盛りに盛ったお米をお供えすることがあるという。そこには、あちらの世でも食べ物に困らないように、たくさんのお米を食べることができるようにという想いが込められているのではないか。
この作品が先祖の魂に対する日本古来の風習を表現していたことから、日本人の先祖に対する考え方や風習に触れる機会を今回持つことができた。アートは作者の想いや伝えたいことを表現するだけのものではなく、この作品のように忘れかけられているようなものを思い出したり伝えたりすることもできるものだと改めて実感した。先祖や死後の世界に対しては、世界中でさまざまな考えや感じ方がある。この作品を通して、私たち日本人がもつ先祖に対する考え方を少しでも知ってもらえる機会を作ることができたらいい。
Octopus
石田恵嗣
作者の石田氏はこの作品を沖縄の那覇のスタジオで作成した。
また、この作品では初めてオイルパステルを作品の制作に使用するということで、彼にとって新たな挑戦であった。
この作品はオイルパステルが使われている為、きれいな色の伸びが表現されている。
私は絵の中に描かれているタコと子供の躍動感や力強い動きを感じることができた。
あなたはタコと子供が絵の中で何をしていると思うだろうか?
是非、鑑賞者の皆様にはこの絵の躍動感を楽しんでいただきたい。
一戸建てマンション
角文平
日々の暮らしを送る場所、家にはそれぞれ顔がある。
たとえば衣服のように、そこに住む人の個性が想像できる。
こんな家に住んでみたい、と足を止めて眺めてみたり。
帰り道、晩ご飯のあたたかいにおいさえする。
見上げるほどに伸びた都会の住居-マンション。
規則的に並ぶドアの向こうには、どんな「家」が隠されているのだろう。