【展示】正木美術館の名品紹介 Vol.10 -Summer Exhibition-  

正木美術館の名品紹介 Vol.10 -Summer Exhibition-  

【会場】 パークホテル東京 25F アトリウム
【期間】 2017年6月9日(金)~9月14日(木)
【時間】 11:30~22:00
【料金】 無料
正木美術館ホームページ http://masaki-art-museum.jp

【展示作品】
1 オランダ焼 福字鉢 (おらんだやき ふくじはち) 江戸時代
2 谷焼 赤楽桝皿 (たにやき あからくますさら) 谷普聞(たにふもん)作 江戸時代、享和二年(1802)
3 湊焼 火入 (みなとやき ひいれ) 上田吉右衛門(うえだきちえもん)作 江戸時代
4 谷焼 黒楽茶碗 (たにやき くろらくちゃわん) 江戸時代

【作品解説】
1 オランダ焼 福字鉢 (おらんだやき ふくじはち) 江戸時代
 オランダ焼きとは、江戸時代にオランダの東インド会社によってヨーロッパから日本にもたらされた陶磁器を指していう。1630年頃から、茶道具として用いられる器物を日本から注文してオランダで焼かせていたことが知られている。
 本作は外側面に三匹の小獣を蔦(つた)で繋ぐ絵付けをして数色で彩色する素朴な模様が見られる。見込に「福」の字を大きく書きつける意匠が珍しい。漢字のくずし方が日本のものとは異なっているため、日本から「福」の字をあしらった意匠での注文を受け、漢字に精通しないオランダの職人によって絵付けがされた制作背景を想像させる。

2 谷焼 赤楽桝皿 (たにやき あからくますさら) 谷普聞(たにふもん)作 江戸時代、享和二年(1802)
 谷焼は大阪府堺市熊野町(ゆやちょう)の茶人、谷善右衛門(たにぜんえもん)(1675~1741)が始めた楽焼(らくやき)である。堺の豪商であった善右衛門は当時の茶人らと交流しながら茶道に長じ、楽家五代の宗入(そうにゅう)(1664~1716)を招いて指導を受けながら窯を開いて谷焼を創始した。作例として、宗入や善右衛門、その子普聞(ふもん)(生没年未詳)の作が現存する。
 本作は普聞が制作した蓋を伴なう桝(ます)形の皿で、五点一組で伝わってきたうちの二点である。やや粗い赤土を成形し、厚く透明釉をかけて焼成されている。各蓋の内側には「谷普聞」の銘が彫り込まれている。箱書により、江戸時代後期の享和二年(1802)に制作されたものと分かる。

3 湊焼 火入 (みなとやき ひいれ) 上田吉右衛門(うえだきちえもん)作 江戸時代
 湊焼きは大阪府堺市の湊町でつくられた陶器で、堺の焼き物としてよく知られている。作例は茶席用の器物が多く、本作も茶席で用いる火入としてつくられている。火入は喫煙道具の一種で、喫煙のための火を入れる。一番最初に客人が通される部屋に設えられる道具であることから、亭主 の力量を示し、茶事における意向を最もよく反映する道具の一つといえる。
本作は二点一組でつくられており、黄白色の器体で、轆轤(ろくろ)で成形された胴は丸みを帯びて肩口でやや張り出し、口縁がひねり返されている。小さな三つ足を伴なう。底裏には「泉州(せんしゅう)堺本(さかいほん)湊(みなと)焼(やき)吉右衛門」の刻印が捺されている。

4 谷焼 黒楽茶碗 (たにやき くろらくちゃわん) 江戸時代
 本作も作品2と同様、谷焼の作品である。黒みを帯びたきめの細かい胎土の上から黒色釉をたっぷりとかけて仕上げられている。轆轤(ろくろ)を使わずに手捏(てづく)ね で成形されており、胴は口縁までほぼまっすぐに立ち上がり、胴半ばあたりがわずかに削り出されている。やや小ぶりの薄づくりで、手取りは軽い 。高台脇(こうだいわき) は部分的に釉がかかっておらず、そこに「宗入」 あるいは「泉」 と読める文字が箆(へら)で彫り込まれている。
箱書には表千家十一代の碌々斎(ろくろくさい)(1837~1910)によって「谷焼赤黒茶碗」と記されており、当館所蔵の赤楽茶碗 が本作と一対を為すものとして伝えられている。

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