第10弾は「竹」をモチーフに日本画家の西川芳孝さんが2014年7月30日から制作をスタート、10月19日に完成いたしました。
お部屋の中に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、鮮やかな緑。天井まですっくと伸びた竹が広がる空間は、まるで竹林の中に迷い込んだような不思議な奥行きを感じさせてくれます。「都会で忙しく過ごす人が、この部屋でゆっくり休めますように」という願いを込めて描いた、という西川さん。窓際に立った時の目線や、ベッドに寝たときの目線等々、シチュエーションを想像しながら、図案を検討。場所により画材・色のトーンを変え、シンプルながらも計算された空間コーディネートをいたしました。 イメージしたのは、静かな夏の緑です。
「アーティストルーム 竹」に、ぜひ泊まりにお越しください。
[スタッフからのおすすめコメント]
「都会で忙しく過ごす人が、この部屋でゆっくり休めますように」との想いが込められたこの部屋は、入った瞬間から夏が感じられ、明るく涼しげでありながらどこか落ち着く。そんな雰囲気が特徴的な部屋です。枕元の壁には富士山、竹やぶの中には二匹の蝶々、バスルームの前には二匹のたぬきが描かれており、細かいところにも遊び心も感じさせてくれます。蝶々は竹に紛れ、まるで隠れながら飛んでいるかのように描かれているので、お泊りの際はぜひ部屋の中を探してみては?
また、部屋のカーテンを開けると部屋の雰囲気とは打って変わって、行き交う人々、頻繁に発着する新橋駅の電車、高層ビルなど、大都会 東京の景色が目の前に広がります。
竹林の中にいるような雰囲気の部屋の中から東京の景色を堪能できる贅沢な空間をお楽しみください。
ホテルスタッフ一同、(部屋の蝶々、たぬき達も…)お客様のご来館、お待ちしております。
Room #3116 | 完成:2014.10
日本人と竹の関わりはたいへん古く、身近なものとして広く深く愛され続けています。
しなやかなのに丈夫な性質と、細く真っ直ぐ空にのびるその姿は、日本人にとって目指す精神の象徴なのではないかと思います。
爽やかな風がふきぬける部屋になってほしいと願い制作させて頂きました。
西川芳孝
1979年東京生まれ。多摩美術大学大学院日本画専攻修了。
日本画材を使用し作品を制作、近年では墨の作品が注目をあびている。 2005年の初個展では、270×2,500cmもの大きさの密度の高い作品を完成させ、画廊の壁面を完全に覆った。 人物、特に親子や、風景、鳥などが主なモチーフ。 仕事は子供達に絵を教えている。常に作品は周囲との対話であり、実直で素直な性格がそのまま反映された作品が魅力である。